「キッチン」吉本ばなな
ー作品紹介よりー
〈 私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う。
祖母の死、突然の奇妙な同居、不自然であり、自然な日常を
まっすぐな感覚で受けとめ人が死ぬことそして生きることを
世界が不思議な調和にみちていることを、淋しさと優しさの交錯の中で
あなたに語りかける。〉
「キッチン」「ムーンライトシャドウ」2つの短編が収められていて
(「キッチン」の続も収められているから3つかな?)
どちらも愛、孤独、喪失感がテーマで
主人公の女の子が大切な人を失いそれを乗り越えて行くストーリー。
2作とも恋愛小説のはずなのに恋愛小説らしくなく
それでいて愛を感じる作品。
どちらも良かったのですが個人的には
「ムーンライトシャドウ」がお気に入り。
話うんぬんではなく、「ムーンライトシャドウ」の主人公さつきの
孤独感や喪失感の表現や描写が凄く良くて、胸にぐっとくるものがあり
思わず泣きました。
よしもとばななさんの作品は初期の頃がやっぱり好きだなぁと
シミジミ実感した一冊。
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