「薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木」江国香織
-作品紹介より-
〈 この物語の主人公は9人の女性たち。花屋のオーナー、雑誌編集者
モデル、主婦、アルバイト、会社員。
その9人がそれぞれに恋したりされたり、結婚したり離婚したり
浮気したりされたり、妊娠したりしなかったり。
それはもう、誰にも止められない物語。頬をなでる春の風のように
そっと始まる新しい何か。
日常というフィールドに優しく拡がる研ぎ澄まされた恋愛エネルギー小説。 )
タイトルとジャケットが凄く好きな作品です。
主人公が沢山出て来て初めはちょっと混乱しましたが、主人公それぞれの
キャラクターがしっかりしているので登場人物が多くても割とすんなり読めました。
ハッキリ言ってストーリーは特別感動するものではなく、淡々と日常の生活や
出来事、主人公それぞれが考える事などが綴られているといった感じですが
心理描写や生活の様子が凄く上手く表現されていて
こうゆう人いるなぁとか、自分もこうゆう風に考えるなとか思いながら読み
すすめる事が出来て面白かったです。
主人公それぞれの幸せの中の孤独感がリアルでちょっと切ないのですが
小奇麗な恋愛小説があまり好きじゃないアタシには逆に良かったかも。
最後はこれで終わりなの?って感じでハッキリした結末ではなく
不倫や離婚、浮気など暗い話題が多く出てくるのに読み終わった後
暗い気分にならない所が江国香織さんの作品の好きな所だな。
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