「カシオペアの丘で 上・下」重松清
-作品紹介より-
〈 肺の腫瘍は、やはり悪性だった―。
40歳を目前にして人生の「終わり」を突きつけられたその日
俊介はテレビ画面に、いまは遊園地になったふるさとの丘を見つける。
封印していた記憶が突然甦る。僕は何かに導かれているのだろうか…。
限られた生の時間のなかで、家族へのこす言葉を探すために、
俊介はふるさとへ帰ってきた。幼なじみとの再会を果たし
過去の痛みを受けとめた俊介は、「王」と呼ばれた祖父とともに
最後の旅に出る。未来を見つめ、過去と向き合う。
人生の締めくくりに俊介が伝えたものは―。〉
凄く評判が良かったので期待して読んだのですが、予想以上に
面白く、凄く感動しました。
幼馴染四人が主に話の軸になっており、赦す、赦されるがテーマになってます。
少し重く暗めの話ですが、それでも読み始めると止まらない!
幼少時代の話も織り交ぜながら四人それぞれの視点でかかれており
それぞれの感情が凄くリアルに伝わります。
違う形の傷を持った人達が赦す、赦される事で傷を癒していく。
完全に赦すことって出来るのかな?と思ったりもしたのですが
読んでいくうちに赦すことが出来るかどうかとかじゃなく
赦そうという気持ちや、赦されるって事を受け入れる事が
大事なのかもと思いました。
相変わらず重松さんの文章力の凄さには圧巻。
もともと重松さんの作品が大好きでしたが、今まで以上に
重松さんの作品が読みたくなりました。
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